全身にみられる痛みの疾患
全身にみられる痛みの疾患
帯状疱疹・帯状疱疹後神経痛
帯状疱疹は水痘・帯状疱疹ウイルスが原因で起こる疾患です。
子供の水痘(水ぼうそう)は通常3~4日程度で治りますが、その後もウイルスは残り、皮膚から神経に移動して一生とどまります。
ストレスや疲労などにより免疫力が低下するとウイルスが再び活動を始めて、神経の走行に沿って痛みが起こり水疱ができてしまいます。
全身のどの部位でも発症します。
水疱が消失し帯状疱疹が治癒した後も続く痛みのことを帯状疱疹後神経痛と言い、難治性の疼痛の1つとされていますので、そうならないためにも早期発見・早期治療が重要となります。
CRPS(複合性局所疼痛症候群)
CRPS(複合性局所疼痛症候群)とは神経損傷後などに起こる慢性疼痛で、神経の損傷がはっきりしているかどうかで“タイプⅠ”と“タイプⅡ”に分けられます。
タイプⅠでは症状の原因がはっきりわからないまま、強い痛み、浮腫、発汗異常、骨萎縮などの症状が現れます。
タイプⅡでは指を切ったなどのはっきりとした神経損傷後に、強い疼痛と神経損傷部の浮腫、発汗異常などの症状が現れます。
タイプⅠ・Ⅱいずれも明確な治療方法は確立されていませんが、症状が出始めた時に神経ブロックの治療を行うなど、できるだけ痛みを感じさせないようにすることが重要となります。
後縦靱帯骨化症(OPLL)
後縦靱帯骨化症(OPLL)とは、椎体の後面に付着している後縦靭帯が骨化する(骨に変性する)疾患で、これにより頚部の脊髄が圧迫されることで、手足のしびれ、手先の細かい作業が思うようにできなくなる、足がつっぱるなどの症状が現れます。
神経ブロックの治療で症状の改善をはかり、状態が良くなってきたらだんだん治療の間隔を開けていきます。