下肢の痛み

変形性膝関節症

加齢などが原因で関節軟骨が弾力性を失い、少しずつ磨り減って関節が変形し痛みが生じる疾患です。
初期には起立時や歩行開始時などに痛みを感じるものの、休憩すれば痛みはなくなります。
中期になると階段の上り下りで膝が痛くなり、末期になると安静時にも痛みが起こるようになります。

主な原因は関節軟骨の老化ですが、肥満や遺伝が関与していることもあります。
また、骨折、靭帯損傷、半月板損傷などの外傷の後遺症として起こるケースもあります。

変形性股関節症

変形性股関節症では関節軟骨の変性・破壊による股関節痛を訴え、肥満との関連が示唆されています。先天性股関節脱臼、臼蓋形成不全に続発する二次性の変形性股関節症は女性に多いです。また腰椎疾患による不良姿勢、筋力低下の結果、股関節の負担が増加して発症する場合もあります。減量による股関節への負担軽減や股関節周囲筋の筋力増強が推奨されます。

ペインクリニックでは関節内注射や、股関節に分布する閉鎖神経ブロックや大腿神経ブロックを施行します。難治症例では股関節に分布する末梢神経に対して、高周波熱凝固神経ブロックを行います。

治療のポイント

下肢の痛みで多いのは変形性膝関節症

下肢の痛みで多いのは変形性膝関節症で、50～60代の女性に多くみられます。
変形性膝関節症は、基本的には骨の変形（老化）と関節面の磨耗で起こり、肥満、O脚、筋力低下が原因となります。
そのほか、外傷や感染などが原因で起こることもあります。

変形性膝関節症の治療では、生活習慣の改善と装具療法が重要となります。
それらの治療で改善させることが難しいケースでは、神経ブロックの治療を行います。